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金融ソリューション

金融分野での最適化問題といえば「ポートフォリオの最適化」。これは、投資家がリスクとリターンを鑑みながら、最適な投資対象(株式や債券などの有価証券)などの組み合わせ(ポートフォリオ)を決める問題。また、Gurobi Optimizerは、クレジットスコア予測やローン・コンフィギュレーションの分野にも、適用されています。

最適化の必要性と背景

現在、銀行等にはバーゼルIII 規制、保険会社にはソルベンシー規制、また、IFRS(国際財務報告基準)などへの対応が求められています。 バーゼルIII のレバレッジ規制、流動性リスク規制、追加的リスク規制など、また、IFRSでの公正価値や償却原価法での資産、負債評価など、今までのような取得原価(簿価)に重きを置く会計制度とは異なり、市場環境の変動に感応的であり、資本をより必要とするリスク感度が高い規制等が導入されていこうとしています。
このため、資本を効率的に使用し、収益を向上させていくこと(リスク・リターン指向)が、金融機関の生き残りの雌雄を決することになります。 よって、「同一資本額でより収益を稼ぐ」ための大規模最適化問題に適したGurobi Optimizerの金融分野における活躍の場が、ますます広がっていくでしょう。

最適化の必要性と背景

対象問題の大規模化

保険会社や年金運用機関を考えた場合、矛盾をかかえた「単年度の決算」と「長期の運用」にどう折り合いをつけるか、また、今までは最適化の対象ではなかった銀行勘定(預貸勘定)を考えれば、長期間負債側に滞留するコア預金や、流動性制約の大きい長期貸出運用など、同じ問題を抱えることになります。
短期の1期間モデルを、複数回繰り返すことが最適になっているのか、最適化の専門家でなくても大きな疑問を感じることでしょう。 単年度ごとのリスク制約を満たしながらの長期の収益最大化や、市場変動の影響を大きく受ける会計制度に対応を考えると、大きなポートフォリオを対象とした確率計画問題が前提となり、大規模な最適化問題を解く必要がでてきます。 Gurobi Optimizerによって、このような問題も解決可能になります。

多期間確率統計の計画モデルの例

リスク制約下での収益最大化問題を考えてみます。

1期間モデルの限界

(1) 長期運用での問題
例えば、3年間の運用を考えた場合、以下の図のように、資産Bの場合、3年後の収益は資産Aを上回るが、1年後ではリスク制約を満たさない場合が起こります。 1期間モデルでは、実現不可能解が最適解となる場合がありえます。

長期運用での問題

(2) 戦略オプションが評価できない
中間点での戦略オプション(戦略変更価値)が評価できません。 事業評価でのリアルオプションが評価できないことに相当します。

モンテカルロ・シミュレーションと最適化ソルバー

対象ポートフォリオの価値に影響を与える要因(金利、株価、為替、商品、信用スプレッド等)のシナリオを複数発生し、複数時点での最適化問題を解きます。

問題の定数化

例として、3年後の純資産価値(資産価値-負債価値)最適化問題を前提とします。

(1) 解現在、1年後、2年後時点の各資産への投資額
(2) 目的関数3年後ポートフォリオ価値の最大化
(3) 制約条件【資金制約】負債も含めた1年後、2年後でのキャッシュフローネット流入額+現在ポートフォリオ価値

【個別残高制約】最低、最大投資金額

【リスク制約】1年後、2年後、3年後でのVaR(Value at Risk)、あるいは、CVaR(Conditional Value at Risk)金額

【要求期待収益額制約】1年後、2年後、3年後の要求期待収益額
問題の定数化

実数ロジック

  1. 乱数による1年後、2年後、3年後時点の要因シナリオ生成
  2. 新規取組も含めた各時点(現在、1年後、2年後、3年後)のシナリオごと負債価値計算
  3. 新規計画分も含めた各時点(現在、1年後、2年後、3年後)の銘柄ごとシナリオ価値計算[1単位]
  4. 資金制約に関しては、シナリオごとに実際は異なるが、特定の1シナリオ(期待シナリオ)を前提に、ALM等で計算し、キャッシュフロー流入額を固定
  5. 各時点で、すべてのシナリオで同一の初期資産投資額を決め、各時点の制約を満たすように、最適化ソルバー(Gurobi Optimizer)で、最適解を解く

計算時間

Gurobi Optimizer では、数千万制約にも及ぶ超大規模最適化問題を、マルチコアCPUマシン1台で1時間以内に解いてしまうパフォーマンスを持っています。 1千案件、1万シナリオ、複数時点の期待値制約、リスク制約を考えると、1時間以内で解けることになりますが、資産、負債案件が多くなると、各時点の資産、負債価値を計算するモンテカルロ・シミュレーション側の計算時間の制約で、解ける問題の規模が決まると思います。これには、各時点の価値計算にはリスク中立確率、各時点間は観測確率という、シミュレーションでの確率切替による計算オーバーヘッドの問題もあるためです。

手法の種類、課題

上記の例は、一般的なシミュレーション型確率計画モデルですが、参考文献(1)に、各時点で複数の戦略を考慮できるシミュレーション/ツリー混合型多期間確率計画モデルの例が紹介されています。 なお、変動要因(金利、株価、為替など)が複数になると、ツリーのカテゴライズが複雑になり、適用が困難になる場合もあるでしょう。

参考文献

  1. 「金融工学と最適化」枇々木規雄(著)、朝倉書店、2001
  2. 「インプライド分布を用いた多期間最適資産配分モデル」木村嘉明, 枇々木規雄 日本金融・証券計量・工学学会2010年夏季大会予稿集, pp. 215-226.

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